正確にはお気に入りルートだった道です
新しく舗装・拡幅され、オシャレな柵も付いて、近隣エリアに自慢できるような道だったのですが、突如アホみたいな量の犬のフンが歩道にまき散らかされたことにより、一夜にして忌み地となりました
そのルートには古い旅館みたいな社宅が建っていました
何の会社の社宅かは知りません
その社宅が取り壊され、最近真っ白なマンションみたいな社宅が出来上がりました
5階くらいの棟がいくつも建っており、外から見るぶんには快適に暮らせそうです
駐車場はもともと広く、古い旅館みたいなときから多くの人が住んでいたと思われますが、旅館みたいな頃はそんなにデカい建物とは思えなかったので、連中がどこに収まっていたのか不思議になります
しかしこれはどうでもいいことです
問題は、社宅はなくてもいいのではないかということです
どういうことか
新しくなった社宅なので、入居したい人々で暴動が起きるはずだからです
しかし、実際には暴動は起きませんでした
暴動が起きなかったということは、誰も入居したくなかったのであり、社宅を建てた意味がなかったということです
消費者は本音を言いません
正確に言うと、本音に気付けないのです
自分たちが何が欲しいのかわからないのです
なので、「社宅が欲しいですか」と聞かれれば、社員は「欲しい」と答えてしまいますが、鵜呑みにしてはいけません
社員たちは新しい社宅を見て喜ぶかもしれませんが、それは社宅に住めるから嬉しがってるのではなく、デカい建物が建って都会的に感じられるから喜ぶのです
このような心の機微を捉えられるかどうかで経営の明暗が分かれます